本の畑

えっちらおっちら耕す、本やら何やらの畑。情報は芋蔓のように地下でつながっている。たぶん

あれま間違えた*ききちがい


昨日の記事の芋蔓情報として
谷川俊太郎の「ことばあそびうた」(福音館書店)を挙げたんですが、
中身を確認しようと思って本棚を捜索。
ところが、どうしたことか見当たらないんですよ〜。どこへ行ったんだ。

本を持ち歩く時は、家にある紙でカバーの上にさらにカバーをかけたり、
たくさん持ってる皮革製のブックカバーを着せたり(?)するので
うっかりそのまま本棚に入れてしまうとタイトルが見えなくなって
探しても見つからない、っていうことになるんです。
ま、わりとこういうことに慣れてます(笑)。

今回もあっさり諦めて、amazonの商品紹介を読んでリンクしました。
で、夜になってからなんとなく本棚を見ていたら、気になる本が…。
石津ちひろ・文+長新太・え「ききちがい<今様懸け詞>」(河出書房新社)。
中を確認したら、「最初に思いついた本は、これじゃん」。
あはは。谷川俊太郎じゃなくて、この本でした。


石津ちひろによる、ふたつの意味をもつ懸け詞(ことば)と、
時にはそれを無理矢理のようにつないでみせる長新太の絵が素晴らしいです。

戦争の放棄—禅僧のホウキ
渡しの船頭—私の銭湯

何度ながめても笑えるです。一部の人にしかウケない内容だと思いますが、
己が一部の人間であることを自覚している場合は、
どうか電車の中でお読みになりませんよう。
突然吹いたら、ヘンな人になっちゃうよ。

ノンブルの打ってあるページは61と薄く、絵本を意識した作りですかね。
ひねくれた大人がにやにや笑うような内容です。
刊行は92年で、今は絶版になっている模様。
すんごくいい本なので、絶版は悲しいなあ。
幸か不幸か、マーケットプレイスの価格はびっくりするほど安いので、
こういうのがお好きな方は是非に。まじにおすすめするです〜。

担当の編集さんがお書きになったと思われる宣伝文も冴え渡ってますね。
「濁点ひとつで、すべては変わる。
“危機近い”も“聞き違い”でもう安心。おなじみコンビの超常現象的話題作」。