本の畑

えっちらおっちら耕す、本やら何やらの畑。情報は芋蔓のように地下でつながっている。たぶん

いつまた読みたくなるか分からない

2冊あるのが分かってた『ウエハースの椅子』。「読み返すかどうか」を本の選考基準(?)にするなら、字が大きい単行本を残すべきかな。ローガンだし(*´꒳`*)『ウエハースの椅子』の写真を公園のベンチの上で撮りながら、 そういや江国香織は、2冊ある本が…

まぐろ納豆。蓮根のきんぴら。塩らっきょう

手元に置いておきたいと思って新たに文庫本を買ったのに、単行本の処分を忘れてた川上弘美。単行本の紙、手触りに味があるんだわ…。悩む。2冊あるぜシリーズを続けたいと思います。 写真の川上弘美はベストセラーになったから、みんな知ってるんじゃないか…

物忘れと開き直り

「2冊あるぜシリーズ」ができるくらい、2冊ある本が多いかも。インスタでレポートすれば、整理の弾み、もしくは放置防止策のようなものになるかなあ。今日の『中年クライシス』は既読の文庫本があるのに(付箋までついてるよ)、100円の単行本をうっかり買っ…

買い直したつもりはない

地味に本の減量続けてます。文庫本を読んで気に入って単行本を買い直すことはあるけど、この本は読んでないのに2冊ある。どっちを先に買ったのかも思い出せんよ(*´꒳`*)週末のお題だった段ボール5つ分の本をなんとか開封し、 開けたのはいいけれど「中の本を…

減りそうで減らない本の山

この2冊、似てませんかのう。『ばななブレイク』は00年、『求めない』は07年。デザインはともに鈴木成一デザイン室ここ2、3年、地味に続けているのが本の減量。 本棚に本が入りきらなくなったのは、ずいぶん前だな。 「いつだったんだろ」としばし考えてみ…

頭の中に波の音が*川上弘美『此処彼処(ここかしこ)』

書こうと思っていた本が溜まりに溜まってしまったので、今日もがんばって片付けようと思います。川上弘美の味わいを堪能できるエッセイ集、『此処彼処(ここかしこ)』、05年、日本経済新聞社刊。「場所についての言及を、いつも、避けていた」というあとが…

夢とのちかさ*岡尾美代子『 Room Talk 』

本が出てから10年経っていることに気付いてびっくりした、岡尾美代子の『 Room Talk 』。世界各地で撮影したと思われる、ほわんと色の抜けたピントの甘い写真がたくさん収められていて、目に穏やか。岡尾さんはポラロイド(インスタントカメラ)を愛用されて…

ミセスに連載されたインタビュー*江國香織『十五歳の残像』

久しぶりに4駅先の図書館へ行って棚を眺めていたら、随筆のコーナーで未読の江國香織を発見。98年刊の『十五歳の残像』、新潮社です。初出は約20年前の『ミセス』誌上で、94年の1月から翌年12月までの2年にわたって連載された「男図鑑」という読み物をまとめ…

よりヘンな方向にずんずんと*辻仁成『右岸』

だめんずばかりに目を付け、縁を結んでは苦労をしょいこむヒロインの人生のあまりの振幅に、「これって江國香織の小説ですか?」とキツネにつままれた気分になった『左岸』(記事はこちら)。amazon で買い物した際、PC の画面に出てくる「この本を買った人…

ヘンな話だなああ*江國香織『左岸』

5月に記事を書いた『抱擁、あるいはライスには塩を』を読み終えて、なんとなくカバーの折り返しに印刷された著作リストを見ていたら、「いつの間にか読んでない本が増えてる〜」とはっとしました。で、目についた何冊かを購入し、この本から読みはじめたんだ…

柳島家の人々*江國香織『抱擁、あるいはライスには塩を』

ちっとも本について書いてないですね、いったいどんだけ間が空いたんだか。本の山を崩すべく、何本かまとめて書いてみようと思ってるんですが、息切れしないことをまず祈ろう(笑)。まだBSの「週刊ブックレビュー」が放映されていたころ、評者がどなただっ…

アカノマンマの咲いている

道端で撮った草や花の画像が溜まりに溜まってしまい、ただでさえ内容が一覧しづらかった画像フォルダが、わけの分からないことに。何もやらずに手をこまねいているよりはましだろうと、植物のブログを立ち上げ、おもに Instagram にアップした画像中心の記事…

大昔の同僚のことを思い出した*絲山秋子『沖で待つ』

6年も前の芥川賞受賞作を今ごろ読むのはどうよ、と思わなくもないんですが、本棚のこの本がふと気になったのは先週。何年醸造したんでしょうかねえ。絲山秋子『沖で待つ』です。本の帯に「仕事を通して結ばれた男女の信頼と友情を描く」とあり、内容はまあ、…

雑巾縫い*土曜日のお裁縫

何も暑い最中にやらなくても…と思わなくもないんですが、 先日からお片づけ奮闘中。あちこちを掘り出していたら、 何かに使おうと思っていた端切れの入ったカゴが出てきました。片付けを思い立ったのは、家の中がすごーいことになっているからです。いうまで…

紅水晶*蜂飼耳

久しぶりに、ほんとに久しぶりにすごい本を読んだかも、と唸った、蜂飼耳「紅水晶」(講談社)。07年に出た本ですけど、図書館でなんとなく手に取るまで、気にしたことがなかったんです、蜂飼さん。表題作を含め、20ページから70ページ弱までの、長さにけっ…

日々のサバイバル*絲山秋子『絲的サバイバル』

以前から「なんてきれいな字面の名前」と思っていた、絲山秋子。 初めて読んでみましたわ。『絲的サバイバル』です。 初出は『小説現代』誌上で、エッセイ連載中、著者は基本的にひとりで出かけ、 「さあ、ここでキャンプを!」な雰囲気を感じた所にテントを…

読むお酒*倉橋由美子『酔郷譚』

ものすごく久しぶりの倉橋由美子。『酔郷譚』08年、河出書房新社です。 著者が05年に亡くなった時は、しんみりしたなあ。 「今の時代をどう眺めながら、この本を書いたのかな」 なんてぼんやり考えながら、新作のぱりっとしたページを繰る楽しみが失われてし…

乾いた異国趣味*梨木香歩『村田エフェンディ滞土録』

青いガラスの魚はトルコのもの。作品中にも出てくる魔除けの「目」がどこかにあるはずなんだけど、見当たらなかったので似た作りのお魚マグネットで代用梨木香歩の4冊目いってみます。『村田エフェンディ滞土録』04年、角川書店。著者渾身の力作『沼地のあ…

趣味のいい園芸本*ワンダフルプランツブック

ずいぶん前に買った庭関係の本を2冊ほど続けましたんで、 ついでにこれもいってみようかと思います。 1998年にメディアファクトリーから刊行された「ワンダフルプランツブック」。 「1」と「2」があり、1は観葉植物、 2はサボテンや多肉植物等のヘンな…

荒涼とした砂漠と庭*オキーフの家

デレク・ジャーマンが穏やかな晩年を過ごした、英・ダンジュネスでの記録「Derek Jarman's Garden」を本棚から引っぱり出した時、「あれ、こっちの本も放置していたよ」と「オキーフの家」(メディアファクトリー刊、03年)が目に入ってきました。この2冊に…

石だらけの庭*Derek Jarman's Garden

アロエやらリュウゼツランやらの記事をアップしながら、 ふと思いついたのが、映画界の鬼才デレク・ジャーマンが晩年を過ごした庭。 つんつん尖った痛そうな葉っぱの植物ばかりが植えられているのを 雑誌で見た覚えがあるんですわ。80年代後半の「House & Ga…

あれま間違えた*ききちがい

昨日の記事の芋蔓情報として 谷川俊太郎の「ことばあそびうた」(福音館書店)を挙げたんですが、 中身を確認しようと思って本棚を捜索。 ところが、どうしたことか見当たらないんですよ〜。どこへ行ったんだ。本を持ち歩く時は、家にある紙でカバーの上にさ…

ゾケサは飛んでゆく

「物欲道」のあっきさんが、<Macで「こんかつ」と入力すると「結活」って変換する>と先だってツイートされてました。私もマックなんでやってみたら、ほんとに「結活」って出てくる。なんて読むんですかね、この字。ことえりのエンジニアさんが「婚」の字を…

秋海棠

談話のまとめ仕事にかまけているうちに、 フォルダに画像がたまってしまいましたわ。 少しまとめてアップしようと思います〜。 家の中は散らかり放題で目も当てられない状況なので、 フォルダの中くらいすっきりしたいもんです。 淡めの赤(ピンクといった方…

立原道造と花

昨日、ヤブカンゾウがらみで立原道造について触れましたが、彼は教科書に載るような超メジャーな詩人ではないんですわ。初めて読んだのが新書館から出ていたペーパームーンという雑誌だったかな。萩尾望都が立原の詩に合わせて、書き下ろしのイラストを毎号…

薮甘草

公園で咲いていた濃いオレンジ色の花。 「お〜、ノカンゾウだ…」と思って調べてみたら、 ノカンゾウは百合に似た6弁のお花で 八重咲きの方はヤブカンゾウとのこと。ほお〜。 この植物は食べられます(笑)。 若芽はさっと湯がいて酢みそで。 花芽は天ぷらに…

タイトルがねえ*オニババ化する女たち

今日は暑いでございますねえ。天気予報は31度の予想だったけど、湿度が高いのでもっと暑い感じ。夏は好きだけど、お天気が蒸し蒸しすると水分の蒸発が妨げられるのか、すぐにむくみます。名実ともに身体が重いですわ(笑)。今日も本棚に入れっぱなしになっ…

ウェザリングと呼ばれる色

ご近所で撮ったコンクリートの床とスチール製の扉。 人が良く通ったり使う場所は汚れつつ色がかすれてくるもんですが、 ここの場合は屋外なので、お天気(風雨)の影響もあるかな。 英語だとウェザリング(weathering)カラーと呼ばれる色は 外気でいたんで変…

封筒を作ってみた

「おじいちゃんの封筒 紙の仕事」(記事は6/19)を見るたび、 作り方というか厚い紙を薄くする作業がどんなものなのかが気になるので、 そのへんにあったA4程度の段ボールで作ってみました。 作り方(?)はこんな感じ。 段ボールの角から適当な厚みで紙をめ…

もの静かな紙*おじいちゃんの封筒

見るたびに美しいなあと、思うのが 藤井咲子著「おじいちゃんの封筒 紙の仕事」ラトルズ刊。 著者は紹介されている約100点の紙の封筒の、 制作者・神前弘氏のお孫さんにあたる方。 神前氏は東京・中野区で70歳まで大工の棟梁として活躍され、 引退後はのんび…