本の畑

えっちらおっちら耕す、本やら何やらの畑。情報は芋蔓のように地下でつながっている。たぶん

2004-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ナイキを履いたお爺さま*召使と私

ひえーん、年末進行で忙しいっす。 いうまでもなく原稿ダンゴに押しつぶされそうだす(大げさ…笑)。 逃避の一環としてうすーい本を選んで読書。 エルヴェ・ギベール「召使と私」集英社、読了。著者のことを全然知らなかったんですが、若くして亡くなったフ…

セコイア*森の世界爺

多田智満子『森の世界爺』人文書院、読了。 ずっと探していた本なんですが、なかなか手に入りませんでした。 ふっと思いついてアマゾンを検索してみたら、 ラッキーなことにあったんですね〜。あれま〜、びっくり。世界爺はセコイアと読む当て字。 世界のあ…

東京タワーと剣道*丘の上

安西水丸「丘の上」文芸春秋、読了。 主人公の「ぼく」は剣道をやっていて、自宅そばの丘の上でしょっちゅう素振りをします。 で、その背景というか、丘から見える風景が、 完成したばかりの東京タワーなんですねぇ。すごいビジュアルだな〜。銭湯の絵のよう…

さらさら感続く*アマリリス

安西水丸「アマリリス」新潮文庫、読了。 ニューヨークを舞台にした連作短編7篇が収録されている。 エロティックな話が少なくないのに、さらさら感は相変わらず。で、これを読んだ後に、安西水丸を発見したような気持ちになったのは、 角川文庫のアンソロジ…

さらさらしたムード*メランコリー・ララバイ

安西水丸「メランコリー・ララバイ」NHK出版、読了。 たくさんの人が亡くなる話といってしまうと元も子もないんだけど、 淡々とした筆致がかえって哀しみを際立たせているといったらいいのかなぁ。 さらっとしているのに、妙に忘れられない感じ。 読むたびに…