本の畑

えっちらおっちら耕す、本やら何やらの畑。情報は芋蔓のように地下でつながっている。たぶん

香りの好み*Thé Vert


昨日からの流れで、「香り」ネタいってみます〜。ひさーしぶりに@コスメをちょっとのぞいて苦笑したのは、私が好きな化粧品は「臭い。匂いがきつくて使えない」みたいに書かれがちなこと。自覚ありますよ。甘く濃厚な香り、時には「くさっ」といわれるようなのを、ことのほか愛好してますから(笑)。

祖母が花好きだったため、秋田の実家には梅、ライラック芍薬、匂い水仙(花が小さい種類)、鈴蘭、ヒヤシンス等々、香りの強い植物がたくさんあったです。ワンコみたいに、顔を近づけてくんくんしてましたわ。あとはシロツメクサ(クローバー)、ニセアカシアも好き。大人になってから知った、甘く、濃厚なジンジャーの花にもうっとりだす。

じゃあ、香りの強い種類ならなんでもいいかっていうと、そうでもなかったりします。沈丁花の香りに「春だな〜」、金木犀に「もう秋だ…」と感じるけど、別に好きじゃない。百合は粉っぽい印象(むせそう…ということか?)があって、敬遠したい感じ。植物じゃないけど、強いムスクはかなり苦手。あと、シャネルの5番を特徴づけた画期的な成分といわれる、アルデヒド臭もだめ。なんだか苦く感じられます。

香りの多くは実際に舐められるわけではないので、ここでいう「甘さ」とか「苦さ」とはあくまでも感覚的な比喩。なぜ、こんなたとえが出てくるのか、考えてみれば不思議だけど、好ましいものを「甘く」感じ、避けたいものは「苦く」感じる身体のセンサーが働いていると思えば、ちっとは納得できるか。



アロマテラピーの教室では「香りは記憶や感情を司る領域にダイレクトに働きかけます」みたいな言い方をしてたような。脳と心の関係について述べた古典である、 W・ペンフィールド「脳と心の正体」には、こんな一節がありました。

  • ーー触覚、位置感覚、視覚、聴覚、味覚、嗅覚など識別を伴う感覚のインパルスを伝える神経繊維(軸索)は、重要な迂回路を持っている。(中略)大脳皮質へ迂回路を伸ばして、そこの灰白質で第二の細胞連絡を行う(嗅覚は例外かもしれない)。p51


引用しておいてなんですが、これじゃ、分かりまへん(笑)。分かりやすいのはこっちかな。掛山 正心さんが書かれている「環境・脳・記憶」。「感覚の中で嗅覚だけは、喜怒哀楽をコントロールする扁桃体に直接入力」され、扁桃体は記憶領域である海馬と協力関係にある、とおっしゃってます。とすれば、「香り」は個人の記憶と密接に連携しているため、香りに対する好みは極私的で、言葉では説明しづらいものになったりする、ということになりますかね。

ロクシタンのシャワージェルTHÉ VERT(画像一番上)は、コスメ好きの友人からもろーたもの。彼女が「うわっ↓」と感じる香りが、私の好みだったりするので、いつもありがたく頂戴してます。ヤマヤ、ありがと〜! 名前のとおりTHÉ VERT / GREEN TEA(緑茶)の香りが、表にぱしっと出てます。青っぽさと甘さが同居してる感じ。ただし、緑茶といっても日本人が思い浮かべるお茶の香りではありませぬ。ブルガリのプールファムが好きな人だったら、嫌いじゃないと思いますわ〜。
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