本の畑

えっちらおっちら耕す、本やら何やらの畑。情報は芋蔓のように地下でつながっている。たぶん

K.K.は続く




ブリジット・バルドーがB.B.(ベベ)と呼ばれ、セックスシンボルだったのは50年代後半から60年代かな。グラマーでゴージャスな彼女を赤ちゃん(ベベはbebe=英語のbabyに通じる)になぞらえるセンスって、なんだか男目線じゃありませんかね。「のだめカンタービレ」の<のだめ>がベベちゃん、といわれるのとはハナシが違う。抵抗できない魅力(別名・悩殺)が備わっているから、ベベ。分かりやすすぎる(笑)。

ベベよりちょっと早くセックスシンボルと見なされていたのが、8歳年上のマリリン・モンロー(M.M.)。時代を風靡する女って、同じ文字を繰り返すイニシャルである場合が多い、というような系譜があるんでしょうか。Lady GagaBad Romance の動画が、YouTubeで過去最高の2億回再生を超え、日本で最も見られているコンテンツになったというニュースを読みながら、ふと思いました。

で、K.K.って、株式会社のことではありません。カヒミ・カリィのイニシャルです。彼女のファンって、男性と女性ではどっちが多いんでしょ。アマゾンの「Trapeziste」の詳細情報に「おそらくカヒミは日本男性にもてないと思う」という書き出しのレビューが載っていて、笑ってしまいましたよ。男子の心理を垣間みた気がする。私は女なので、そんなこと思ってもみなかった。


カヒミ・カリィ/LE ROI SOLEIL

カヒミ・カリィ/LE ROI SOLEIL

今日のCDは「Trapeziste」といっしょに買った、LE ROI SOLEIL(単純に訳すと太陽の王)。ブックレットの歌詞を見て、アルバムタイトルが太陽王=ルイ14世を指していることを確認しましたで。96年のリリースなので、「彼らの存在」の翌年の発表です。買った理由は、<若草のころ>(記事は5/1)の別バージョンが収録されているから。弱いんです私、アレンジ違いとか演奏者違いとかに。おなじ曲のCDが、ついたまっちゃうわけであります。

アルバムをささっと通して聴いた印象は、渋谷系の流れを踏まえた甘めのポップス。気に入ったのはおフレンチな香りの#3<Ma Langue Au Chat>。お菓子の名前(ラングドシャ)に引っかけたスイートな曲ね〜と思って日本語訳を読んだら、とんでもない。見事に毒づいてます。なんだか痛快。

#5の<若草の頃>は、カセットで録音したような音に、わざとクオリティダウンしてるかも。ヴォーカルの相方は小山田圭吾、パーカッッションはasa-chang、ギターとピアノは小山田。で、不思議なのは、小山田さんが複数の楽器を担当していることから、この曲は通常のオーバーダブ(多重録音)の手法で録っていることが推測されるんですが、それを後からなんでわざわざカシャカシャした音に加工したのかってこと。

デモver.とも書かれているので、元々ラフめの録音かもしれん。とすれば当然、他の曲と聴こえ方に差がでてしまうから、雰囲気とか効果とかを考え、あえて音質を下げたといういきさつがあったりして。理由が気になるな〜。あと、弦の音(ヴァイオリン? チェロ??)が聴こえますが、演奏者のクレジットがない。打ち込みの音じゃないと思うんですけどね。なぞだ。

「彼ら」の存在

「彼ら」の存在

Trapeziste

Trapeziste