本の畑

えっちらおっちら耕す、本やら何やらの畑。情報は芋蔓のように地下でつながっている。たぶん

プレイリスト「**Soda / July 16」


いいたくないけどあぢい。このところ涼しかったから、堪えるんでしょうかね。ふは。去年の夏はずっと原稿を書いていたせいで、暑いな〜と何度も思ったんだけど、夏を満喫できなかったですよ。

はっと気づけば、いつの間にか秋になってたというか。まあ、海にも山にも出かけないので、夏を満喫したかどうかは、食べたスイカ、枝豆、トウモロコシ、そしてビールの量に比例するといわれている(笑)。

去年もそれなりの量を食べたり飲んだりしたはずなんだけど、原稿に気をとられて飲食の記憶がどっかいっちゃいました。こんな事情から、山のような原稿がない今年は、ふはふはいいながら夏を楽しむぜと決めたんでございますよ。

先だってからプレイリストをシェアしたりしてるのも、この一環。カセットテープに好きな曲を並べてた大昔から、使う曲や曲順を考えたりするのが大好きで、これをやっていると日ごろのうさが見事に飛んでゆく。

Apple Music が始まって、数百万とも数千万ともいわれるライブラリが使い放題に。うれしいす。ただプレイリストを作るのは楽しいんだけど、聴く楽しみにおいては他の人が作ったものの方がいいんだわ。

それでももそもそ作っているのは、極東の一人の行動がバタフライ効果のようなものを生むのではないかと期待してるからだったりする。趣味の合う、他の人のプレイリストを聴きたいんですの。

最近「For You」 のおすすめに未知の個人が作ったと思われるプレイリストがちらほら現れるようになったので、近いうちにコンピュータが自動生成したんじゃないプレイリストがたくさん出てくるのではないかと。楽しみだ〜。

ふわふわ地に足がつかない感じの音が以前から好きで、気になる曲が出てくるたびに放り込んでいたプレイリストがけっこうな長さになってました。今日のシェアは、浮遊系のネタを編集してみたものです。

プレイリスト「**Soda / July 16」 約80分です。


以下、曲について簡単にもぞもぞ書きます。

M4 は偶然見つけたデンテル(Dntel )によるナンバー。デンテルこと、ジミー・タンボレロ(でいいのか。Jimmy Tamborello )さんは、カリフォルニア出身でインディーロックやエレクトロニカの分野で活動している模様。

この曲はSE(効果音)のように息を吸うときの音を使っていて、「おっ、歌い出すのかな」と思わず耳をそばだてると、なぜか歌は始まらないという肩透かしのようなことが何回か繰り返されます。注意の引き方が面白いですわね。

以前から力の抜けたヘタレ系のボーカルが大好物なんなんだけど、この曲のボーカルはデス・キャブ・フォー・キューティのベン・ギバードさんがとっているようです。デス・キャブ・フォー・キューティって、すごく人気のあるバンドだったりするのかな。YouTube に短い別バージョンがあったですよ。

歌詞に興味のある方はこちらをどうぞ。なくしてしまった昔の恋を歌った、ストレートな雰囲気のラブソングとみた。プレイリストに使った長い方のバージョンは、歌詞の世界とは別なところに浮いてる感じを受けるな。わたしは長い方が好きだな。


M8 と 15は、フォー・テット。名前は知ってたけど、今まで意識的に聴いたことなかったです。春くらいだったですかね、今さらのタイミングで世界的ベストセラー『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』( FSOG )のシリーズを黙々と読んでました。

シリーズ第1作である『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』に始まって、2作『フィフティ・シェイズ・ダーカー』、3作『フィフティ・シェイズ・フリード』を読破し、さらに第1作を主人公である男性(クリスチャン)の視点で描き直した『グレイ』まで。

ええ、読むの早いですけど、それでも長時間読んでましたわ。戸惑ったのは、ペーパーバックという名前の大版の本(ペンギンブックスなんかの海外のペーパーバックより判型は大きく、日本の単行本サイズ)と文庫本では、巻数が異なること。

ペーパーバック(リビエラ版)の FSOG は上下の2冊なのに、文庫版は上中下の3巻構成。このことを知らずに文庫の上下を買ったわたしは、上巻と下巻の話が繋がらず、ものすごく困惑しましたとさ。ふは。

そんな苦労をしながら読み進んだ FSOG シリーズの中に、ランニングしながらフォー・テットの曲( M15 )を聴く、というシーンが出てきた。

いつものルートを走った。スチュワート・ストリートからウェストレーク・アベニューへ。デニー・パークを何周か。イヤフォンからはフォー・テットの『シー・ジャスト・ライクス・トゥ・ファイト』が流れていた。E.L.ジェイムズ著、池田真紀子訳『グレイ 下』P146、早川書房刊(リビエラ版)


で、この曲をライブラリで検索して
「これで走れるのか?? マジで??」と思いました。
わたしの運動神経はとことんいかれておりますのでね、毎朝早起きして走っている友だちが遊びに来た際、この曲を聴きながらすたこら走れるのかどうかを聞いてみたところ、
「大丈夫。まったく問題ない」そうです。

景気のいい、パンパカパ〜ンな感じの曲(いったいどんなだ)で走るものとばかり思ってましたが、現役ランナーの感覚は全く違ってました。知らないとは恐ろしいことだね(笑)。ちなみに Apple Music の中にランニング用のプレイリストがありまして、わたしのイメージはこんなん。現実にはこんなのもあって、思いのほか広がりがあります。

フォー・テットさんのプロフィールはこちら。イギリスのインテリなご家庭に生まれた方なのかな。お母さんがインド系なので、エキゾチックなルックスなんでしょうね。