本の畑

えっちらおっちら耕す、本やら何やらの畑。情報は芋蔓のように地下でつながっている。たぶん

丸4年かかったメドハギ*目処萩

近所に毎年生える、ひょろ〜っとした雑草に目が留り、
4年前の7月にアップした「謎の夏草」という記事。
「アレチノギクに似てる気がするんだけど、葉っぱが違う気がするんだな〜」
と今よりいくらか若い私は書いており、以来、名前はナゾのまま。

したら先日、ちっちゃい花がわさわさ咲いているではありませんか。
1センチにも満たない白っぽい花が茎にたくさん付いていて、
急いでいたんですが、とりあえずケータイで撮ってinstagram に投稿しました。



帰宅してから画像を観察(?)したところ、
肉眼ではよく分かんなかった細部がはっきりと写ってて(なんせローガン)、
どう見ても、マメ科の花ですよ、これ。カメラって偉いね。ルーペ代わりに使える(笑)。

画像右が先週撮った、花を付けた草の様子。
その下は、他の草に混じりながら繁茂している4年前の夏の様子。
ぴょ〜んと背が高いので、目につきます。

いつも使っているあんちょこ
形とくらしの雑草図鑑―見分ける、280種 (野外観察ハンドブック)
マメ科の植物をざっと探してみたところ、
「メドハギじゃないかな」というとこまで行き着きました。



念のため Google で画像検索も実行。
どんぴしゃの画像がいっぱい出てきましたわ。
メドハギで決まりでしょう。4年かかりましたが、名前が分かりました〜。

wikiメドハギの項を読んでみると、
いにしえの時代に筮竹(ぜいちく)の代わりにこの草の茎を使ったことから
筮萩(めどぎはぎ)と呼ばれ、
それがなまって目処萩(メドハギ)になったのだろうという
牧野富太郎博士の推理が紹介されています。

沖縄などの南の島々では、
この草を箸や箒の形に整えて、お盆のお供えに使う習慣があるんだとか。
アジアからオーストラリアあたりまで広く分布するありふれた草ですが、
なにげにマジカルなところもあるんだな。興味深いです。