本の畑

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多肉植物と光合成


アロエリュウゼツランの記事を書いた2月ころ、なんとなく多肉植物が気になって、あちこちのサイトを読んではブックマークしたりしてました。しかーし、震災で植物ネタを書く気持ちの余裕がすっかりなくなってしまい、はっと気づいたら4月中旬ですよ。いやはや。

ブックマークしたのは、多肉植物光合成について。小学校の理科でも簡単に習ったような、極めてぼんやりした記憶があるけど(笑)、植物は生きるエネルギーを得るため、光・二酸化炭素・水を使って、でんぷんなどの有機物を合成しますわね。で、光で水を分解する際に、酸素が生まれる。つまり光合成を行っている時(日中)は酸素を出し、夜間などの光合成を行わない時間帯は呼吸によって二酸化炭素が放出される仕組みが備わってます。

ところが多肉植物は、熱く乾燥した土地に生育しているので、二酸化炭素を取り込むために葉の気孔を開くと、貴重な水分が蒸発してしまう。水分を失わないで光合成するため、長い時をかけて光合成の行程をアレンジ(?)しながら順応を図ったみたいなんですね。

ちっとややこしいんですが、一応説明してみますわ。水分を失うことを避けるため、多肉植物は湿度が上昇する夜間に気孔を開いて二酸化炭素を吸収し、リンゴ酸などの形に変えて貯蔵。陽のさす昼間に貯蔵した酸を二酸化炭素に戻して、気孔を開かずに光合成を行うんだそうです。光合成を2段階に分けて進めるような、手間のかかることをやってる感じ。これをCAM合成といい、この方法で光合成する植物をCAM植物というんですって。

ぽってりとした茎や肉厚の葉に水を貯めることができる、サボテンやアロエ等の多肉植物は、CAM植物。聞いたことがなかったなあ。知らなかったよ。樹木が茂る森は日中の方が酸素が濃いと思うけど、サボテンの温室なんかは夜の方が濃いのだろうか。それとも、酸素は光合成を行う日中に放出されるのか。ナゾだな。

あの、老婆心ながら付け加えますと、酸素って無条件に体にいいと思ってる方、いらっしゃいませんかね。植物の香りが濃く漂う林や森の中の空気って、清々しく感じられるし、もちろん酸素がなければ人は生きていけないんだけど、生物にとって酸素は毒だったりするんですわ。本来は毒だけど、呼吸には効率よく使える気体であるため、巧みに毒性をコントロール(だましだましって書いてあるサイトもあったですよ)しながら利用法を進化させてきた、みたいにいわれている。

適量であることが大事だと思うなあ。体内で利用されずに余った酸素は活性酸素フリーラジカル)になるという指摘もあるし、化学的には酸素は酸化を促進させますわ。物質をサビさせるのね。ワインに含まれているフロアントシアニジンとかお茶のカテキンとか、健康にいいといわれてる食品の多くは抗酸化作用をもってる。なので酸素カプセルとかに安易に入るの、すごく危ないと思ってるんだけどね。どうなのかな。

*芋蔓情報*